『今夜、すべてのバーで』は、自他ともに認める筋金入りの薬物中毒者であり、アルコール依存症にも苦しんだ中島氏が、自身のアルコール中毒による入院から、とりあえずの回復を果たすまでの体験談を小説仕立てで綴ったものです。
「とりあえずの回復」と書いたのは、結局、中島氏は最終的にアルコール依存症から脱却することができず、度重なる薬物乱用が遠因となって夭折してしまったからです。
非常に読みやすい文体で知られた中島氏の著作だけあって、取り扱っているテーマは決して明るくないのに読後感も良く、とても素晴らしい作品です。まだ未読という方は、文庫で手軽に読めますので、ぜひ一読をおススメします。
私がこの本を読んだのは、もう10年以上前になるかと思いますが(中島氏も健在でした)、その頃はまだ30歳手前だったということもあって、それこそ浴びるように酒を飲んでいた時期です。まさにアルコール漬けだったわけですが、本書に感銘を受けつつも、中島氏の体験自体はなぜか他人事のように感じていたのも確かです。
飲酒を続けることに少し造詣が深まった今なら、もっと違う感想を持つかもしれません。ちょっと本棚の奥から引っ張ってこようかな…。
今夜、すベてのバーで (講談社文庫)
この本は私も出た時に読みました。
とても面白く(?)読んだ記憶があります。
「会社が終わった後、運動部員が練習後に水道の蛇口から水を飲むように、
ウイスキーをラッパ飲みした・・・」
という記述が印象深いです(^^;
最近はマンガ家吾妻ひでおの『失踪日記』を読みました。
これまた面白くかつ怖〜い内容でしたね。
売れっ子マンガ家がお酒にはまってしまう実話のマンガです。
連続飲酒に陥るとアル中まっしぐらみたいです・・・
そんな経験はありませんが、マジ怖いです。
すみません。1月16日に書いていただいたこのコメントですが、なぜか今日になって管理画面に登場していました。コメントは全承認しているはずなのに、なぜか承認待ちになっていました・・・。すみません。
さて、『失踪日記』は面白そうですね。しかたさんの説明で、何となくどんな話が想像できますが、アル中がらみの話は、想像の範囲を超えた内容になりますからね〜。
マンガ喫茶行ったときに、ぜひ探してみます!